-
共に難題に挑んでくれたオオタさんは
私たちにとって心強いパートナーです RE:NISTA代表 サカイタカヒロ様
- 課題背景
-
西陣織という特殊な素材を使用するため、多くの工場に委託を断られた。
クラウドファンディングを用い、厳密な納期を設定した新規事業だったため、スケジュールがかなりタイトだった。
- 成果
-
老舗の技術力で特殊な素材の問題点をカバー。理想通りの仕上がりに。
製造途中で起こったトラブルにも柔軟に対応。スケジュール通りに納品してくれた。
-
業界初である「西陣織パンプス」の製造を依頼
2018年、「西陣織をもっと身近に!」をコンセプトに、西陣織を使用したファッション小物のブランド「circu」(サーキュ)を発足させ、2019年にオープンしました。ブランドの知名度を上げるため、話題性の高いクラウドファンディングのプロジェクト内でパンプスなどの先行販売を始めると、開始12時間ほどで目標額を達成。多くのご支持をいただき、パンプスの製造に乗り出しました。しかし、一般的な靴の素材である革とは、規格や伸縮性などが大きく異なる「西陣織」を使った靴製造は、決して簡単ではありませんでした。
「新しい試み」を共に実現できるメーカーを求めて
リニスタグループのブランドとして開始した当初の「circu」は、西陣織を日常生活に取り入れられるレディースブランドとして、事業を開始しました。パンプス製造の際は、期限や制約が厳しいクラウドファンディングで「初期製造品をホワイトデーまでに購入者に納品する」という条件を掲げていたので、スケジュールに余裕がありませんでした。しかし、問い合わせたメーカーからは「革じゃないと作れない」という返答が続き、「早く製造元を見つけなければ」と焦燥感に駆られていました。連日断りの返答が続く中、偶然ネットで検索を行いシューギャラリーオオタさんを知りました。打ち合わせ当初、私たちは靴の製造についてほぼ知識のない私たちに、オオタさんは丁寧に靴づくりの知識や工程を指導くださり、新しい取り組みに前向きな会社であることが伝わりました。
-
老舗のノウハウを用いて浮上する課題をクリアに
織物は、靴の主な素材の一つである革とは規格が違います。精密な縫製をしないと柄がよれるなど、西陣織を使うことで浮上する課題をいかに解決するかが、私たちの懸念点でした。一番のネックは、西陣織の強度を上げるための裏張りの存在です。この補強を行うことでコストがかさむと、販売価格が上がり若年層のお客さまの手に届きにくい商品になってしまいます。オオタさんは、素材にまつわる課題はもちろん、コストについても調整してくれました。デザイン面でも、デザイナーのこだわりが詰まった先端のフォルムを既存の木型で作成し、私たちも納得の仕上がりが実現できました。
木型などの道具や、靴づくりのノウハウなど、長年培った技術があるオオタさんだからこそ、理想通りの製品が仕上がったのだと思います。保守的な企業が多い業界で常に前向きな姿勢に感銘を受けた
突然のトラブルなどにも心よく対応して下さったおかげで、クラウドファンディングでの表明内容を無事達成できました。私たちはカバンなどの販売も行っている経験上、縫製などのOEMをお願いできる企業には保守的なイメージを持っていました。未知な点が多く、難易度の高い新しい取り組みに対し消極的になる気持ちも、ものづくりをしている立場としては分かります。しかし、私たちは実現可能な計画を練って依頼しているので、「できない、やりたくない」という姿勢だとこちらのモチベーションも削がれてしまいます。その点、オオタさんはOEMや新しい試みに前向きに取り組まれています。条件面でも、当社のようなまだ小さいブランドが希望する小ロットにも応じてくれる。私たちの前進への意欲と同じ熱量で努力して下さるオオタさんは、かけがえのないパートナーです。